雨の日のライディングは路面が滑りやすかったり、視界が悪かったりと条件も悪く、バイクを積極的に走らせようとすると転倒のリスクも高まります。
単なる移動手段としてではなく、趣味としてバイクに乗ること自体を楽しもうとすると、天候が悪い日は避けた方が賢明です。
しかし、予定されたツーリング企画などで当日が悪天候となっては乗らざるを得ないこともありますし、出発地点で晴れていたとしても急な天候の変化で雨が降り出すことも十分考えられます。
雨の日にバイクに乗る際には、防水性の高いレインウェアが必要になります。
バイク用のレインウェアは、『バイクに乗る際に着用する』という特化した目的に対して、設計されています。
ホームセンターなどで販売されている汎用のレインウェアでは快適に運転操作をすることは難しいですし、安全面から言ってもバイク専用のものがお勧めです。
本記事では、バイク用レインウェアの選び方について説明します。
サイズの選び方
身長や体型を目安とするメーカーサイズチャートから選ぶことになります。
通常はライディングジャケットやライディングパンツなどの上からレインウェアを着ることになります。
季節によってジャケットやパンツは違うものを着用するため、着込むことの多い秋冬の寒い時期のライディングウェアに合わせたサイズ選びが重要です。
生地に余りがあるとバタつきの元となりますが、大抵のバイク用のレインウェアにはアジャスター機能を装備しており、生地の余りをまとめることができます。
求められる性能
バイク用のレインウェアは、もちろん防水において高い性能が求められます。
レインウェアの防水性能は『耐水圧』というの数値で目安が決まってきます。
『耐水圧』とは『どのくらいの水圧に耐えられるか』を表す数値で、『10,000mm』などと表示されています。
数字が大きいほど大きな水圧に耐えられる→防水性が高いといえます。
一方で暑い季節にレインウェアを着ると、レインウェアの中は蒸れと暑さて不快になります。
防水性と引き換えに通気性は犠牲になるので暑さはある程度我慢することになりますが、『蒸れ』については『透湿性能』に着目することで対策することができます。。
透湿性能とはレインウェアの中で発生した『蒸れ』を外部に透過させる度合いのことを言います。
例えば透湿度10,000g/㎡/24hという表記であれば、24時間で1平方メートルあたり、10,000gの水蒸気を透過する能力があるということです。
数値が大きいほどレインウェア内の蒸れ(汗などによる水蒸気)を外部に逃がす機能に優れているといえます。
そのため、レインウェアを選ぶ際には、必ず『耐水圧』と『透湿度』の2点について注目し、選択の参考としてください。
耐水圧、透湿性能については、両方とも数値が大きければ高性能といえますが、高性能なものほど価格は高くなります。
- 耐水圧・・・10,000mm以上
- 透湿度・・・5,000g/㎡/24h以上
最低でも上記の数値を目安として選ぶことで、コストパフォーマンスのよい選択することができるかもしれません。
使い勝手の良さ
バイク用レインウェアは、急な雨が降った時や、雨がやんで不要になった時に、素早く着脱ができることが求められます。
着用に手間や時間がかかるものは濡れたウェアの上にレインウェアを着ることになり、非常に深いです。
また、慌てて着用することで、アジャスターなどの調整がおろそかになり、運転操作に支障が出るようでは大変危険です。
使う頻度が少ないため、着脱の手順についてはツーリングの前に確認しておきましょう。
また、大事な要素として非着用時にコンパクトに携行できることが重要です。
ツーリングに携行するアイテムとしてレインウェアは大きな荷物の一つです。
各社、付属のポーチなどにコンパクトに携行ができるように工夫されていますが、基本的には高性能なレインウェアほど収容時にかさばる傾向にあります。
バッグやネットなどがなくては持ち運びは難しく、他の携行品と合わせて積載には工夫が必要です。

まとめ
バイク用レインウェアを選ぶ際には、『バイクに乗る』といった主目的にあったサイズ、防水性能と透湿性能、携行しやすさを含めた使い勝手から検討してください。
あくまで趣味でバイクに乗っていて、あまり雨の日に乗る機会が少ない場合は、いざというときに使える最低限の性能を持ったものを選ぶことが優先になるかもしれません。
携行しやすさやコストパフォーマンスを重視した方が後悔の少ない選択となるでしょう。